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訪問看護ステーションの立ち上げの手順とは?

更新日:7月25日

訪問看護ステーションの立ち上げを考えている方が多いでしょう。しかし、立ち上げには多くの手続きや準備が必要で、初めての方には不安がつきものです。


この記事では、「訪問看護ステーションの立ち上げまでの流れとは?」をテーマに、具体的な手順やポイントを詳しく解説します。この記事を読むことで、訪問看護ステーションの立ち上げに必要な準備や手続きが明確になり、自信を持って開業に踏み出すことができるでしょう。

訪問看護 立ち上げ
訪問看護 立ち上げ

目次



1.訪問看護ステーションの立ち上げまでの流れ


①法人を設立する


訪問看護ステーションを立ち上げるには、まず法人を設立する必要があります。法人設立には、以下の手順が含まれます。


会社名を決める:

訪問看護ステーションの名称を決める。会社名は後のブランディングに大きく影響するため、親しみやすく覚えやすい名前を選びましょう。


定款を作成する:

会社の基本方針や運営方法を記載した定款を作成する。定款には会社の目的、業務内容、所在地、役員の氏名などを明記します。


法務局で登記する:

法人設立のために必要な書類を法務局に提出し、登記を行う。登記が完了すると法人として正式に認められます。


銀行口座を開設する:

事業用の銀行口座を開設する。法人名義の口座が必要です。



②事務所(不動産)を契約する


次に、事務所を契約します。事務所選びのポイントは、アクセスの良さと設備の充実度です。


立地条件を確認する:

スタッフや患者がアクセスしやすい場所を選ぶ。例えば、公共交通機関の近くや主要道路沿いなどが理想的です。


設備を確認する:

必要な設備が整っているかを確認する。訪問看護ステーションには、医療機器の保管スペースや事務作業に適した環境が必要です。


契約内容を確認する:

賃貸契約の条件や費用を確認し、契約を結ぶ。契約期間や更新条件、解約時の条件などを確認し、納得した上で契約を結びましょう。

例えば、事務所を駅近くに構えることで、スタッフの通勤が便利になり、採用活動がスムーズに進みました。また、患者やその家族が訪れることを考慮し、バリアフリーの施設を選ぶことも重要です。



③従業員を採用する


訪問看護ステーションの運営には、看護師や事務スタッフの採用が不可欠です。


求人広告を出す:

看護師専門の求人サイトや地域の求人情報誌に広告を出す。SNSや自社ウェブサイトを利用して広く募集することも効果的です。


面接を行う:

応募者と面接を行い、適性を判断する。看護師としての経験やスキルだけでなく、人柄やコミュニケーション能力も重視しましょう。


採用後の研修を行う:

採用したスタッフに対して、訪問看護の業務に必要な研修を行う。初期研修だけでなく、定期的なスキルアップ研修も実施します。

例えば、ある訪問看護ステーションでは、経験豊富な看護師を採用することで、質の高いサービスを提供することができました。適切な人材を確保することで、患者に対するサービスの質が向上し、信頼を得ることができます。



④事務所の設備・備品を準備する


事務所を整えたら、次に設備や備品を準備します。


医療機器を購入する:

訪問看護に必要な医療機器を購入する。例えば、血圧計やパルスオキシメーター、体温計などの基本的な機器を揃えます。


事務用品を準備する:

パソコンや電話、プリンターなどの事務用品を準備する。これらは日常業務の効率化に欠かせないアイテムです。


車両を準備する:

訪問に必要な車両を準備する。訪問先までの移動手段として、車両は必須です。燃費や維持費を考慮して選びましょう。

例えば、最新の電子カルテシステムを導入することで、業務の効率化を図った事例があります。電子カルテを活用することで、患者の情報を迅速かつ正確に管理でき、サービスの質を向上させることができます。



⑤指定申請を行う


訪問看護ステーションを開業するためには、指定申請が必要です。


申請書類を作成する:

必要な書類を作成する。申請書類には、事業計画書やスタッフの資格証明書などが含まれます。


保健所に提出する:

作成した書類を保健所に提出する。申請書類が不備なく揃っていることを確認します。


審査を受ける:

提出した書類を基に審査を受ける。審査では、訪問看護ステーションの運営計画やスタッフの配置状況などが確認されます。

例えば、申請書類を丁寧に作成し、保健所との連絡を密に行うことで、スムーズに指定を受けることができました。指定を受けることで、正式に事業を開始することが可能となります。



⑥指定を受け、事業を開始する


指定を受けたら、いよいよ事業を開始します。


開業の準備を整える:

開業に向けた最終準備を整える。例えば、スタッフの最終研修や設備の点検などを行います。


サービスを開始する:

訪問看護サービスを開始する。地域の医療機関や介護施設と連携し、患者の紹介を受けることが重要です。


広報活動を行う:

地域の住民や医療機関に対して、訪問看護ステーションの開業を知らせる。パンフレットの配布やウェブサイトの更新、SNSの活用などを行います。

例えば、開業イベントを開催し、地域の住民や医療関係者に訪問看護ステーションを紹介することで、早期に多くの患者を獲得することができました。



2.必須ではないが、立ち上げ前に準備すべきこと


①賠償責任保険に加入する


訪問看護ステーションでは、万が一のトラブルに備えて賠償責任保険に加入することが重要です。


保険の内容を確認する:

賠償責任保険の内容を確認し、必要な補償範囲を決定する。例えば、医療事故や施設内の事故に対する補償が含まれていることが重要です。


複数の保険会社を比較する::

複数の保険会社のプランを比較し、最適な保険を選ぶ。保険料や補償内容を比較し、コストパフォーマンスの高いプランを選びましょう。


加入手続きを行う:

選んだ保険会社と契約を結び、加入手続きを行う。保険証券を受け取り、保管します。

例えば、賠償責任保険に加入していたことで、予期せぬトラブルが発生した際に迅速に対応できた事例があります。保険に加入していることで、安心して事業を運営することができます。



②請求ソフト・電子カルテを決める


訪問看護ステーションでは、効率的な業務運営のために請求ソフトや電子カルテを導入することが重要です。


必要な機能を確認する:

請求ソフトや電子カルテに求める機能を確認する。例えば、訪問スケジュール管理や医療記録の保存、請求業務の自動化などの機能が必要です。


複数のソフトを比較する:

複数の請求ソフトや電子カルテを比較し、最適なものを選ぶ。機能や価格、サポート体制を比較し、最適なソフトを選びます。


導入手続きを行う:

選んだソフトを導入し、設定や初期データの入力を行う。スタッフへの操作研修も実施します。

例えば、ある訪問看護ステーションでは、最新の電子カルテを導入することで業務の効率化を図り、スタッフの負担を軽減することができました。適切なシステムを導入することで、業務の効率化とサービスの質向上を実現できます。



3.訪問看護ステーションの開設に係る基準(介護保険)とは?


①訪問看護の人員基準


訪問看護ステーションの人員基準については、以下の点が重要です。


看護師の数:

一定数の看護師を確保する必要があります。例えば、1日に何人の患者を訪問するかによって必要な看護師の数が変わります。


管理者の資格:

管理者は看護師であることが求められます。管理者は、ステーション全体の運営やスタッフの管理を行います。


スタッフの研修:

スタッフに対する定期的な研修を行う必要があります。例えば、新しい医療技術や介護方法についての研修を行い、スタッフのスキルアップを図ります。

例えば、必要な人員を確保することで、質の高いサービスを提供することができます。人員基準を満たすことで、介護保険の指定を受けることができ、訪問看護サービスを提供することが可能となります。



②訪問看護の設備基準


訪問看護ステーションの設備基準については、以下の点が重要です。


医療機器の整備:

必要な医療機器を整備する必要があります。例えば、血圧計やパルスオキシメーター、体温計などの基本的な機器を揃えます。


事務所の設備:

必要な事務所設備を整える必要があります。例えば、パソコンや電話、プリンターなどの事務用品を準備します。


安全対策:

安全対策を講じる必要があります。例えば、消火器や非常用の医療キットなどの安全設備を整えます。

例えば、必要な医療機器を整えることで、質の高いサービスを提供することができます。設備基準を満たすことで、介護保険の指定を受けることができ、訪問看護サービスを提供することが可能となります。



③訪問看護の運営基準


訪問看護ステーションの運営基準については、以下の点が重要です。


業務マニュアルの作成:

業務マニュアルを作成する必要があります。業務マニュアルには、訪問看護の手順や緊急時の対応方法などが記載されています。


定期的な研修:

スタッフに対する定期的な研修を行う必要があります。例えば、新しい医療技術や介護方法についての研修を行い、スタッフのスキルアップを図ります。


品質管理:

サービスの品質を管理する必要があります。例えば、定期的なサービス評価や患者からのフィードバックを基に、サービスの改善を行います。

例えば、業務マニュアルを作成することで、スムーズな運営を実現することができます。運営基準を満たすことで、介護保険の指定を受けることができ、訪問看護サービスを提供することが可能となります。



4.開業前に気を付けるべきこと


①提供するサービスの内容や方向性を固めておく


訪問看護ステーションのサービス内容や方向性を明確にすることが重要です。


サービス内容を決定する:

提供するサービス内容を決定します。例えば、訪問看護だけでなく、リハビリテーションや介護サービスなどを提供するかどうかを検討します。


方向性を固める:

サービスの方向性を固めます。例えば、高齢者向けのサービスに特化するのか、若年層にも対応するのかなどを決定します。


地域のニーズを把握する:

地域のニーズを把握します。例えば、地域の高齢化率や医療機関の状況などを調査し、ニーズに合わせたサービスを提供します。

例えば、地域のニーズに合わせたサービスを提供することで、顧客満足度を高めることができます。サービス内容や方向性を明確にすることで、効果的なマーケティングが可能となります。



②経営や資金調達に関する知識を深めておく


経営や資金調達に関する知識を深めることが重要です。


経営の基本を学ぶ:

経営の基本を学びます。例えば、経営計画の作成や予算管理、利益の計算方法などを学びます。


資金調達方法を検討する:

資金調達方法を検討します。例えば、銀行融資や補助金、助成金などの資金調達方法を検討します。


リスク管理を行う:

リスク管理を行います。例えば、予期せぬトラブルに備えて、リスク対策を講じます。

例えば、経営計画をしっかりと立てることで、安定した運営が可能となります。資金調達方法を確保することで、必要な設備や人員を整えることができます。



③従業員が働きやすい環境をつくる


従業員が働きやすい環境を整えることが重要です。


労働環境を整える:

労働環境を整えます。例えば、適切な労働時間や休暇制度を設けることで、従業員の働きやすさを向上させます。


福利厚生を充実させる:

福利厚生を充実させます。例えば、健康診断や福利厚生施設の利用などを提供することで、従業員の健康と福祉を支援します。


コミュニケーションを重視する:

コミュニケーションを重視します。例えば、定期的なミーティングや意見交換の場を設けることで、従業員の意見を反映させることができます。

例えば、働きやすい環境を整えることで、従業員のモチベーションが向上し、質の高いサービスを提供することができます。従業員が働きやすい環境を整えることで、離職率の低減とスタッフの定着が期待できます。



まとめ


訪問看護ステーションの立ち上げには、多くの手続きや準備が必要です。法人の設立から事務所の契約、従業員の採用、設備の準備、指定申請、事業開始まで、一連の流れをしっかりと理解し、計画的に進めることが成功の鍵となります。また、賠償責任保険の加入や請求ソフト・電子カルテの導入など、事前に準備すべきことも多くあります。


訪問看護ステーションの開設に係る基準を満たし、適切な運営基準を設けることで、質の高いサービスを提供することができます。さらに、提供するサービスの内容や方向性を固め、経営や資金調達に関する知識を深めることが重要です。従業員が働きやすい環境を整えることで、質の高いサービスを提供し、顧客満足度を高めることができます。


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